車の色にまつわるエピソード

私は小さい時から、白い車に乗りたいと思っていました。

車の色にまつわるエピソード

私は小さい時から、白い車に乗りたいと思っていました・・・ (女性 65歳)

車の色にまつわるエピソード
私は小さい時から、白い車に乗りたいと思っていました。

私の生まれた家は、ほんの少しだけ周りより裕福で、車を持っていました。

ただし、そのころの車といったら、ほとんどが黒かこげ茶色です。
今も黒い車は走っていますが、茶色い車は見かけなくなりました。

私は父の運転する車に乗るのが大好きで毎日乗っていましたが、なぜか嫌だったのが黒い車でした。
当時は男の人しか免許を持っていなかったので、仕方ないのかも知れませんが「どうして車は黒なのだろう」といつも思っていました。

そこである日、幼い私は運転している父に「私は白い車がいいのに、どうして白い車はないの?」と聞きました。
すると「黒い車でないとすぐに汚れ、色あせしてしまうからだよ」と父は優しく言いました。
そう言われてみると、父はいつも車に楽しそうにワックスをかけて手入れをしていました。

それから50年近くたち、今、街には沢山の車が走っています。私も、家族が車を買う時は「白い車にしなさい」と言います。白いワイシャツのようにどこへ行くにも無難で、ある時はおしゃれ、ある時は誠実そうに見えます。

しかし、「白い車にしなさい」と言う時、いつも心には大好きだった父を思い出します。
「お父さん、今では、白でも色あせしない塗装ができたのよ。そしてほとんどの道路は舗装され、ずいぶんいい道になったよ。お父さんが生きていたら一緒に白い車で走りたいわ。」心の中で話しかけます。

【参考】